「アクセシビリティステートメント」の書き方

Web Accessibility Directive (WAD) は、EU圏内の公共機関のウェブサイトにおいて、アクセシビリティステートメントを掲載することを義務付けています。以下の情報はEU圏内の公共機関といった限定的な組織向けのものですが、日本国内のウェブサイトでもアクセシビリティを意識する必要がありますので、参考になる部分も多いでしょう。

ここでは、どのようなステートメントをどのように記載すれば良いのかを説明します。

アクセシビリティステートメントを掲載する必要はあるのか

ウェブアクセシビリティ政令は、EU圏内にある国、地域、および地方レベルの公共機関の組織が公開するすべてのウェブサイト、およびアプリに適用されます。

  • 裁判所
  • 警察署
  • 公立病院
  • 大学
  • 学校
  • 図書館

なんらかの理由によりすべての要件をカバーできない場合でも、ステートメントを掲載する必要があります。ただし、公共放送や非営利団体のような、基本的な公共サービスや障害者のニーズに関連するサービスを提供していない場合はアクセシビリティ要件は適用されませんので、ステートメントを作成する必要はありません。

いつまでにステートメントを準備すればよいか

アクセシビリティステートメントは、あらかじめ定められた期限までにウェブサイトとモバイルアプリに公開する必要があります。実は、ウェブサイトについては掲載準備期間は過ぎており、もう掲載していなければなりません。アプリについては2021年6月23日までに公開されている必要があります。

アクセシビリティステートメントの書き方

EU委員会はアクセシビリティステートメントの最小要件を公開しています。各加盟国は、追加の要件を適用することを選択できます。つまり、国別に特定の法律を確認する必要があるということになりますので、注意が必要です。

EU委員会により定義されている、アクセシビリティステートメントに最小限含まれるべき内容は以下になります。

1. アクセシビリティステートメント

あなたの国のアクセシビリティ法に則ってウェブサイトとモバイルアプリをアクセシブルにするという、組織の取り組みを紹介する声明文章です。

2. コンプライアンスステータス

次のようにすでに既説されているウェブサイトまたはアプリのコンプライアンスステータスの概要を掲載します。

  • レベルAAA - 完全準拠
  • レベルAA - 部分的に未達成
  • レベルA - 準拠できていない

コンプライアンスのレベルは、ウェブサイト全体を指します。ここのWebページだけが達成してれば良いというわけではありません。

3.アクセスできないコンテンツ

アクセスすることができないコンテンツが存在している場合、その概要と、アクセスできない理由を説明し、アクセスするための代替手段を提供する必要があります。

4. その他必要な情報

ステートメントを作成した日付と、ステートメント作成に使用した方法、および最後にレビューされた日付を掲載する必要があります。

5. フィードバック受付窓口の掲載

また、ユーザーが情報を要求したり問題を報告したりできるように、ウェブサイトやアプリのアクセシビリティコンプライアンスに関するフィードバックを受け付ける窓口を掲載しておく必要があります。具体的には、組織のアクセシビリティ責任者や関係者、部門などへの適切な連絡方法へのリンクと、説明を掲載します。

6. 施行手順

ユーザーがリクエストやフィードバックの処理に不満を持っている場合、各EU加盟国にも施行手順があります。この手順では、組織がアクセシビリティ要件に準拠していることを確認する責任を負う個人や公共団体を指します。

アクセシビリティステートメントには、自国の施行手順へのリンクと説明を掲載する必要があります。

さらに不満のあるユーザーがコンプライアンスに関して連絡を取りたい場合には、関連する執行機関または担当者の連絡先情報を提供する必要があります。

アクセシビリティステートメントの完全な要件は、EUR-Lex欧州連合法のウェブサイトに掲載されています。

なお、Siteimproveのアクセシビリティジェネレーター を使うことで、数分でアクセシビリティステートメントを作成することもできます。

アクセシビリティステートメントの公開場所

標準化されたURLでステートメントを公開することが推奨されています。ステートメントへのリンクは、ウェブサイトのホームページに目立つように設置するか、ウェブサイトのすべてのページ(フッターなど)に常設するようにします。

モバイルアプリの場合は、それを開発して公共部門の組織のウェブサイトで掲載する必要があります。または、アプリのダウンロード時に利用できる他の情報と一緒にステートメントを提供することも可能です。

更新頻度について

アクセシビリティステートメントは定期的に更新する必要があります。少なくとも毎年更新してください。

サイト内のアクセシビリティのチェックはできていますか?

当社ではアクセシビリティのチェックツールとしてSiteimproveを提供しています。詳しくはSiteimproveのご紹介ページをご覧ください

各種お問い合わせやご要望は下記よりお願いいたします。

関連記事

前の記事へ

2021年1月21日に公開された、W3C Accessibility Guidelines (WCAG) 3.0とは?

次の記事へ

WEBアクセシビリティチェックツール7選!無料のものから有料ものまでご紹介